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「大物為于絪縕図」は、地球環境の大規模構造である天文気象現象を排反事象を基準にしてマッピングした図です。絪縕
(いんうん)は、陰の作用と陽の作用がせめぎ合い・ぶつかり合いながら入り混じることを意味しています。 図の右半分は、天の象限です。第一象限は「天陽」の象限です。「日」は太陽で「星」は恒星です。梅園は、夜空に輝く星々が 太陽と同じような輝く星であることは知っていました。 「日」は、さらに「日」と「景」、つまり、太陽そのものと太陽の光の領域である光圏に分けられています。「景」は光圏のことです。 「星」には、単独で輝いている「星」と天の川のような星の集まり、つまり銀河を構成しているものがありますので、 「星」と「漢」に分けられています。 右下の第四象限には、「天陰」つまり、「月」と「宿」に分けられています。ともに自ら光ることの出来ない冷えた星です。 「宿」は衛星のことです。「月」はさらに輝く部分が「月」、暗い部分が「影」と書かれています。 「宿」は更に「宿」と「辰」に分けられています。おそらく衛星の周りを回る衛星と、宇宙を漂い、時に隕石となるような 星のことではないかと考えています。 左半分は「地」の象限で「地陽」と「地陰」に分けられています。 第二象限は、「地陽」ですから、地球の気象現象の中で熱が生み出す現象をマッピングしています。最初の「火」は赤道付近における 大気の加熱のことです。当時は、大気というごも加熱という語もありませんでした。それで「火」という語をあてたのです。その「火」に よって生み出されるものに雲があります。雲はさらに「雲」と「雷」に分かれています。 第三象限は「地陰」ですから、「雨」と「水」に分けられています。雨はさらに「雨」と「雪」に、水はさらに「湿」と「水」に分かれています。 「湿」は大気中に現れる湿り気、「水」は海や川のことです。これらは私たちにとっては日常的に目に触れるものですが、 梅園は、まるで宇宙空間から地球を見るような感覚で見ています。このような視座の高さは、おそらく荘子の影響によるものでしょう。 |