82.大小形理図(だいしょうけいりず) 校異あり
83.形位相合図(けいいそうごうず)  校異なし

blank format

 次は「大小形理図」です。図全体は「大」と「小」に分かれ、上半分の象限がさらに(大☓形)と(大☓理)、(小☓形)と(小☓理)に分かれています。 「大」とは、地球環境を構成する大規模構造のことです。それに「形」と「理」があります。 「理」は地軸のように直線的な延長を持つものを意味します。「形」は、球構造を意味します。

 『玄語』では、時間は「袞袞の時」(こんこんのじ)、空間は「坱坱の処」(おうおうのしょ)と言われます。その「袞」と「坱」が第一象限では (理∥袞)(形∥坱)と書かれています。つまり、時間と空間が地球環境の大規模構造の構成要素であることを意味しています。

 「袞」すなわち「袞袞の時」は、「今」と過去と未来に分かれます。10628行に「端を始終に於て露す」と書かれています。 おそらく自然の諸現象の始めから終わりまでをすべて「端」というのです。その中で最大のものは、この宇宙の始めから終わりまででしょう。

 (形∥坱)は、「中」と「外」に分かれています。大規模構造における球構造は天球のことですから、天球の中心、 つまり、地球の中心を意味することになります。「外」は果てのない宇宙空間になります。

 第二象限の「形」と「理」は、円と直に分かれています。「形」は球構造のことですので(円☓大)は天球になります。 (円☓小)は、太陽・月・地球・太陽系惑星・天球上の恒星群になると考えています。

 「理」は直線を意味します。(直☓長)は地軸(北軸)または黄軸(南軸)、(直☓短)は、それより短い直線、 たとえば、地球の中心から北極点・南極点までの直線などを意味しています。実は、梅園が言う「直」は、 地球の中心から天球にまで伸びる無数の直線を言いますが、これは、図からでは分かりません。 梅園は「栗球(りっきゅう)の如し」と書いています。植物では、ヒゴタイがよく似ています。 画像検索で調べてみて下さい。国東半島にヒゴタイが在ったら、梅園は必ず「ヒゴタイの如し」と書いたことでしょう。

 下半分の象限は「小」と書かれていますから、地球上の動植物や鉱物類の形のことです。(理☓歧)は「邪」と「曲」に分かれています。 「邪」は蛇行のことで川の流れや尾根や谷は蛇行していす。海岸線なども蛇行していますから「邪」です。 「曲」は自由な飛行曲線のことです。鳥は空間を自由に飛びます。それが「曲」です。タンポポの種も自由に飛びます。 華麗に跳躍し、踊るダンスや体操などは、まさに曲芸です。

 次の(形☓塊)は、「歧」と「塊」(かい)に分かれています。気は植物の枝のような多分岐状のものを言います。 ただし、数が少なく形が定まっているとはいえ、動物の手足や手指も「歧」です。 ヒトで・ウニ・イソギンチャクなども「歧」です。栗やヒゴタイ、コンペイトウは「歧」です。 「塊」は石や岩、林檎や梨、その他の果実の形です。

 第四象限は、(形☓規)と(理☓矩)に分かれています。「形」は球形なものを意味し、 (形☓規)はシーソーのように一方が上がれば他方が降りるという関係にあるものを言います。 梅園は跳ね釣瓶(はねつるべ)を例に上げていますが、水車などもそうでしょう。

 (理☓矩)は直線的なものを意味します。「小物」つまり地上の動植物の世界の(理☓矩)は「俯」と「立」に分かれています。
『玄語』の中に、「00877: 俯立の諸質は地上に依りて立つ」という文があります。要するに、俯す(伏す)ものと立つものは大地に依存して存在する、 という意味ですが、俯すものとは動物のことです。腹を下にしているからです。立つものとは植物のことです。地面から伸びているからです。 この文は、次の文と並んでいます。

00878: 重並の諸曜は運巓を奉じて環る。

 「重並の諸曜」とは、天の星々のことです。「運巓」とは、天球のことです。つまり、この二行は、

00877: 俯立の諸質は地上に依りて立す〉→動植物の存在様態のこと。
00878: 重並の諸曜は運巓を奉じて環す》→天の星々の存在様態のこと。

と並んでいるわけです。正反対のものをワンペアとして考えるのは梅園の特徴的な思考法です。 注目スべきは、正反対の諸物体ではなく、正反対のオブジェクトをワンペアとして考えている点です。 つまり、梅園の思考は、徹底して正反対のオブジェクトを見出すことに費やされているのです。

 左の「経緯相合図」は、後回しにします。


戻る 次へ
全体の階層表示に戻る
地冊・没部のテーブル表示に戻る

inserted by FC2 system