校 異

以下の解説は間違いでした。「大処期物図」が正しく、これを「時処期物図」
に訂正したのは三浦黄鶴とみて間違いありません。梅園は迷いなく書いていた
のです。出版された『玄語』はすべて黄鶴の訂正を採用しています。
図の名称のみがこのように訂正されている。誰が見ても訂正したくなるが、
もし梅園の書き損じならば、梅園自身が明確に訂正したであろうと思われる。
あるいは「大小時処期物図」を縮めて「大処期物図」としたのかもしれない。
「時処期物図」でも「大小時処期物図」でも疑問は湧かないが、「大処期物図」
では、誰が見ても疑問を感ずる。
しかし、「時」と「處」を大きな場所という意味で「大處」としたのなら、そ
れはそれで意味が通じる。梅園のもともとの意図はそうだったのだろうと思わ
れるが、梅園自身も迷っていたのである。
岩波版では、P574, 図番68である。
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