27.日影図(にちえいず)             28.覆載図(ふくさいず)


GoogleAI_"Gemini"の感想


 右の「日影図」の中央の円は太陽です。次の白い領域は太陽の光が届く領域(photosphere)です。その外は暗黒の宇宙を示しています。

 左の「覆載図」の中心は地球です。その外の同心円は大気の層を表しています。その外は地球の重力線です。梅園は、ニュートンが考えたように重力がどこまでも伸びるとは考えてはいませんでした。月がそうであるように、重力と釣り合って回転するものがあれば、そこから先には伸びません。梅園は、天の星々がそうであるに違いないと考えていたと思います。現代の物理学から見ればそれは間違いなのですが、多くの人工衛星がこの図の同心円の領域を回っています。

 天球は大気で輝く星の光だから見かけの現象だというのは、物理学から考えれば間違いないでしょう。しかし、地球環境にとって天球はその最大規模のものとして存在します。それは見かけの現象だという人は、環境というものを理解していないのです。太平洋で遭難した船乗りに、君が見ている北極星は見かけの現象だから見る意味はないんだ、などという人は居ないでしょう。

 朝、目が醒めたときに「本当は地球が動いているんだ」と考える人はいません。地球中心説(天動説)か太陽中心説(地動説)のいずれが正しいのかは、その問題が発生した西欧の歴史的文脈の中では意味を持ちます。しかし、実際には、太陽も地球も銀河系の中を動いていますし、銀河系も動いています。

 絶対的な数学的・物理学的真理を、梅園は「隠然の天」(不可視の必然性)と言いました。「隠然の天」の反語を作れば「見然の地」あるいは「現前の地」になります。梅園はそれを「天地」といい、私は「地球環境世界」と訳しました。そこでは物理学的真理よりもプラグマティズムの方が重要な意味を持ちます。

 「覆載図」の中心部に該当する現代のイラストを探しますと、下のような画像がいくらでも出てきます。ニュートンの力学からはロケットの弾道計算ができるようになりましたが、梅園のシステム理論からは地球を周回するいろいろなものが存在する大気の層を知ることが出来ます。梅園のシステム理論がいかに現代という時代にマッチしているかお分かりに成ると思います。

 我々人類は、宇宙空間まで生活圏に取り込み始めました。これは西欧の科学技術の所産ですが、多くの問題もはらんでいます。それらを包括的に視野に収めるには、『玄語』の地球環境システム理論は極めて有益なのです。梅園の思索は、古代ギリシャの自然観を『天経或問』によって知ることから始まりました。古代ギリシャは空気を四大元素の一つと考えていましたので、大気圏にいろいろな層が在るとは考えていませんでした。その点では、現代人に近い自然観を持っていたと言えます。

 次のページの図は、覆載図の中心部分の上半分を拡大した図です。図は、iStock社から購入済みです。



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