25b.運転合圏図(裏)(うんてんごうけんず) 校異あり
26.天地図(てんちず)            校異あり

 「運転合圏図」の表が「転圏」(地球中心の回転)の図であったとすれば、右の図は「運圏」(太陽中心の回転)の図です。つまり中央の円は太陽です。そうしますと外周の円は太陽の光が届く最も遠いところを意味していることになりますので、円の内側は光圏"photosphere"を意味していることになります。中央の円つまり太陽の表面が最も明るいので、光を放つ太陽の中心に向けて「巓」(てっぺん。最も高いところ)と書いたのでしょう。従って「極」は太陽の中心です。

 左の「天地図」は、中心の黒丸が地球、「水」が水圏、「燥」が大気圏です。いちばん外の円は天球が存在する所です。

 出版された『玄語』は、梅園全集版も岩波版も三浦黄鶴の訂正を採用していますので、「天地図」と「日影図」が「日地分圏図一合」になっています。この名称は間違いではありませんが、梅園が意図した図名ではありません。『梅園全集』出版以来、大学では三浦黄鶴版『玄語』を研究していたのです。しかも図の解釈はほとんどなされなかったのでした。

 その原因は初期の研究者である三枝博音(1892-1963)にあります。博士号を取得した彼の著書『三浦梅園の哲学』は、ヘーゲル弁証法と梅園の条理学の類似性を強調しようとしたため、マンダラ状の図をすべて削除していたのです。これは、三浦黄鶴が企画した図と本文を分離したバージョンの本文のみを意図的に使用したからです。その後、『玄語』の図は宗教的な意味合いがあるものと誤解され、研究者がほとんど現れませんでしたが、『玄語』の図は、自然界の構造を不並立性を基準に写像した図として極めて重要です。今後、図と文の関連を研究することが望まれます。

 惑星の配列を描いた「運図」と「転図」(印刷版では「日影図」と「水燥図」に訂正されているが、とんでもない間違いである。)

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