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右の図は「転持図」です。天体の回転運動領域と地球の昇降運動が起きる領域という意味の名前です。ローテーションとホールドの領域が、地球環境世界を作っている基本の運動領域だと梅園は考えていたわけです。ストローク関数で書けば、(転/持)となります。この図は「地冊没部」(物質界の非物質領域)に属する図ですから、地球は描かれておりません。総論部「本宗」に置かれているのは、「本宗」が「天冊」と「地冊」の最も重要な内容をまとめたところだからです。「本宗」はいわば奥の院で、梅園は伊勢神宮を意識して「本宗」と名付けたと思います。 ニュートンと考え方が違うのは、万有引力というような力を考察の対象にしていない点です。物理的な力だけを考察の対象にするということは、最初からやっていません。梅園は、自然界を支配する目に見えない法則を「隠然の天」(不可視の必然性)と名付けていますが、それだけを考察することはしていません。それはニュートン以後の西欧の物理学者の仕事でした。 明治維新以後の日本は、西洋の学問を取り入れることを国家の方針とし、それに成功しました。成功したばかりかそれを凌駕し、欧米を脅かすほどになりました。いまや、日本の工業力なしには世界の産業が成立しなくなっています。Apple社のI-phoneを分解して調べてみたら、なんと部品の87%が日本製だったという報告があります。安価で高品質の素材や部品を大量に造れるのですから、世界の工業製品がメイド・イン・ジャパンを使うのは当然の流れです。 世界の自動車産業・航空機産業・宇宙産業・100両の戦車を運ぶアメリカの巨大貨物列車の車輪やレールは日本の二社の製鉄会社の製品です。高圧電線をつなぐガイシは日本ガイシ製が世界の90%のシェアを持っていますし、社員がわずか100人に満たないハードロック工業のハードロックナットは、新幹線や自動車、飛行機、ロケットなど、絶対に緩みがあってはならない輸送分野で圧倒的なシャアを持っています。 しかも、絶対に緩まないことがもたらす経済効果として、点検や増し締めの人員も時間も要りませんから、経費の節減につがなります。熟練工の退職によって大切な技術が失われることが時々起きますが、ハードロックナットに関しては、点検も増し締めも要らなくなったのです。この経済効果は莫大です。しかも、それは世界が必要としている経済効果です。 日本は、バブルの崩壊の後、国家の計画として企業向け製品の開発と販売に注力してきました。消費者向けのコマーシャル商品は目立ちますが利幅が少なく、流行による販売の低迷に泣かされることがあります。これほどよくできた製品がなぜ売れないんだろうと不思議になることがあります。A車とB車は、出来栄えは5分5分なのに、売上は8対2だというようなことはよくあります。販売不振のままお蔵入りになった商品は数え切れません。消費者向け商品につきまとう宿命です。 芸能界では、ヒットすると思われていた曲がヒットしなかったり、誰も期待していなかった歌手が、デビュー後20年以上もヒットを飛ばし続けたりしたこともありました。消費の世界は、まさに「浮き世」そのものです。しかし、企業向けの製品にはそういう不安定さはありません。 日本国は、バブルの崩壊の後、絶対に崩壊しない経済に舵を切りました。それがようやく地球レベルで姿を現し始めたのです。 なぜ、こんなことを書くかといいますと、実は、私はこの「転持図」から宇宙エレベーターや気球による宇宙旅行を連想しているからです。小学校の課外授業が宇宙体験という時代が必ずやってきます。 そうすると、地中と宇宙を心の共有財産にする子どもたちの時代がやってきます。その子達が人類の歴史を学ぶと、先祖たちは何と愚かなことをしてきたのかと呆れるでしょう。そこから、宇宙人としての人類の時代、つまり宇宙人類の時代が始まります。 私は、この図を見ながらそういう未来を予想しています。宇宙エレベーターの完成は2050年とされていますが、気球による宇宙旅行は数年後には始まるでしょう。 左の「運転合圏図」には、「上を転圏と為し、下を運圏と為す」と書かれています。「下」というのは次のページのことです。ですから、この図は転圏の図です。転圏というのは、日周運動圏という意味です。つまりこの図の中央の円は地球です。「趺」の読みは「ふ」で、足の甲を意味します。結跏趺坐の「趺」ですから、ここでは、胡座(あぐら)をかく所、つまり大地を意味します。 「巓」(てん)は、てっぺんを意味しますから、ここでは天球のことです。つまりこの図は、 # 地球環境世界を構成する日周運動圏は、地球の中心を極とし、大地を生物の存在の場とし、天球を最大のものとする、 ということを示しているわけです。 |