16.事物図一合(じぶつずいちごう)


GoogleAI_"Gemini"の感想

 
 「事物図一合」というワンペアの図です。右の図が「物」の図で、左の図が「事」の図です。「事物図一合」の下に、割り注で、

 合本根精英而一成物
 分大小陰陽而二為事

 と書かれています。「本根精英を合して而して一、物を成す」「大小陰陽を分かちて而して二、事を為す」と読みます。厳密には「為」は「いす」、「成」は「せいす」と読むのですが、「なす」あるいは「なる」と読んでよいです。

 「本根精英を合して」は、同一性の保持・物質的根源性・精緻精妙な仕組み・その存在の個性がひとつに融合して、という意味です。

 本・・・同一性を保持する作用。
 根・・・それによって保持される物質
 精・・・精緻精妙な仕組み(生物なら神経系・循環系・鉱物なら結晶構造など)
 英・・・他から際立つその存在の個性。

 この四つの構成要素が集まればひとつの存在が生まれます。一本の草・一匹の蟻・一匹の魚・巨大な樹木・大きな湖、、、、どれをとってもそうでないものはありません。地球環境もそうなっています。

 「大小陰陽を分かちて」は、地球環境の大規模構造(天文現象)と小規模構造(生態系や個々の生物)、太陽の光や熱のような陽的現象と夜の暗さや冬の寒さなどの陰的現象に分かれて、地球環境世界の様々な現象が生じる、という意味です。

 右の図で「体」が「精」とされているのは、小さな葉っぱ一枚でも、すみずみまで葉脈が通っていますし、蟻の触覚でさえ敏感に触れたものを感じ取ります。それはそういう精密な仕組みが備わっているからです。岩石でも、その結晶は精密なものですし、どんなものでも、最終的には素粒子からできています。

 素粒子がなぜ砂粒に成ったり、蟻になったり、花になったり、水に成ったり、火になったりするのかは、未だに分かっていません。そこには存在の階層があり、それを梅園は「天」と言っているのですが、その科学的階層は不明のままです。「性」が「英」とされるのは、存在の本性・個性がその存在にとって最も特徴的なものだからです。満開の桜は、桜の本性の現れであり「英」(はなぶさ)です。自然の諸存在はその個性を発現するために存在するのです。同じものはどれひとつとしてありません。この図に対応する文としては、『玄語』の00199/00233/00234行その他に書かれています。

 00199:   性体は気物に和し、本根精英、以て一を成す。

 00233-34:  若し気物体性の本根精英を為すに非ずんば、則ち豈(あ)に相い依って一を成さんや。

 図の解説によって語の意味がいくらか判ったにしても、漢文特有の言い回しからは意味を読み取りづらいと思います。現代語訳も困難です。

 左の「二分事出」(二、分れ、事、出づ)の図は、大規模な構造が昼夜の入れ替わりや季節の変化をもたらすことを「大給」(大は給す)と書いています。下の「小資」(小は資る)は、地球上の小規模構造がその影響下で繁茂したり衰退したりすることを意味します。朝と夜、あるいは冬と夏の入れ替わりによって、目覚めたり眠ったり、動物が活動を始めたり、冬ごもりしたりするのはその典型的な例です。

 左右に書かれた「陽縕」(よううん)と「陰絪」(いんいん)は、陽の作用と陰の作用を示しています。動物と植物で言えば、前者は陽の生命(活動的な生命)を持ち、後者は陰の生命を持っています。互いに相互補完的に助け合って繁栄しています。動物の繁殖行為も同様で雄が陽の作用を持ち、雌が陰の作用を持ちます。



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