09165: 吹火は珠を得て之を弄するに。一銅空丸は一繊孔を鑿す。 09166: 之を火にすれば則ち丸中の燥を発し尽くす。 09167: 水に投ずれば則ち燥を発し尽くすを以て。水をHして実す。 09168: 水を実して火に投ずれば。則ち結質を解して風を為して竭く。故に 09169: A質は将に結ばんとすれば〉則ち粗昜を排して実を搾成す〉 09170: 昜象は将に発せんとすれば》則ち密Aを衝して虚を発成す》 09171: 小より観て。之を大に推すに。 09172: 地Aの転を以て天に達する〉 09173: 天昜の運を以て持に鬱する》 09174: 風飆の地下の畜鬱に発する〉 09175: 霪霖の天下の淫質に疏する》以て想像す可し。 09176: 日なる者は昜宗なり〉中位を得て〉而して発す〉 09177: 迸する者は※※として布列す〉 09178: 散する者は其の象を失す〉 09179: 昜鬱は噴発すれば〉則ち結Aを求めて之をHす〉 09180: 昜は求めてHすれば〉則ちAは輒く従す〉 (輒く=たやすく) 09181: 従すと雖も而も乾熱の発象を食すれば〉 09182: 則ち其の中に存すること能わざるなり〉 09183: 従いて涌く〉 09184: 適きて没す〉 (適きて=ゆきて) 09185: 適没は已に其の物を没す〉 09186: 従涌は正に其の質を露す〉 09187: 従すれば則ち冷なり〉 09188: 涌すれば則し潤なり〉 09189: 水なる者は其の宗なり》拗処を得て瀦す》 09190: 適る者は津津として下り灑ぎ》 09191: 結する者は其の質を凝す》 09192: 通塞より之を観れば〉機なる者はAなり〉 09193: 気物より之を観れば》性なる者は昜なり》 09194: 転する者はAに達して色を没す〉而して冷動して火を鼓す〉 09195: 日なる者は昜に鬱して明を醸す》而して発熱して風を御す》故に 09196: 火は風の鼓するに由りて燃ゆ〉 09197: 水は土の戴するに由りて湛う》是を以て 09198: 竪軸なる者は〉保気を転するの根なり〉而して 09199: 東規なる者は》鬱昜を洩するの方なり》 09200: Aなる者は下に聚す〉故に昜は収Aの罅隙無きに 排する所〉 09201: 昜なる者は上に散す》故にAは発昜の充塞する所に疏なる所》 09202: 滋液なる者は〉昜華のHする所なり〉従涌して化す〉故に 09203: 天中にては質に之くの雨〉 09204: 山中にては原に発するの水〉 09205: 合して一体を為す〉 09206: 乾明なる者は》A液の排する所なり》噴発して出す》故に 09207: 地中の昜を洩すの竅》 09208: 影中の光を発すの象》 09209: 散して蜂※の如し》 09210: 火はAの排するに遭いて発すと雖も〉亦た能く其の液をHして立す〉 09211: 水は昜のHするに遭いて涌すと雖も》亦た能く其の気を排して立す》 09212: 火の薪を食するを観れば〉則ち火は木を離れて立する者に非ず〉 09213: 火は物を離る可くんば〉赫赫焔焔〉外に向して散す〉 09214: 象行の本位に於て升降せざるを観れば〉則ち 09215: 地を以て薪と為すや識る可きなり〉 09216: 夏にして水の溢るるを観れば》則ち 09217: 水は火を離れて立する者に非ず》 09218: 水は日に従わざれば》 洪洪蕩蕩》下に在して結す》 09219: 水液の能く持中に升降するを観れば》則ち 09220: 火を以て原と為すや識る可し》故に 09221: 火なる者は〉地に食す〉而して天に燃す〉 09222: 水なる者は》天に生す》而して地に瀦す》夫れ 09223: 地中の物は〉地に親みて地に居す〉 09224: 運中の物は》天に親みて東に行す》 09225: 火なる者は。膩液に向して進す。 09226: 其の尾は能く天に向す。 09227: 其の実は升する能わず。 09228: 升すれば則ち其の象を失す。 09229: 火の膩液に向して進む〉 09230: 水の地質に就して止す》 09231: 共に下に就く有り〉而して 09232: 升り去る無し》故に 09233: 日月は共に東行す〉之を分すれば〉則ち月は東行す〉 09234: 日は西行す〉 09235: 水火は共に地居す》之を分すれば》則ち水は退居す》 09236: 火は進居す》故に 09237: 気は散すれば則ち物は結す〉結する者は中に帰す〉 09238: 物は結すれば則ち気は散す》散する者は外に向す》 09239: 散中にてはAを収す〉 09240: 結中にては昜を発す》 09241: 発中にてはAをHす〉 09242: 収中にては昜を噴す》 09243: 水は大物に液す〉 09244: 火は一気に華す》故に 09245: 収A天中の影〉従涌景中の月より〉 09246: 雨露河海〉水氷汞臓に至りて〉水に非ざる靡きなり〉 09247: 搾排海中の気》鬱発持中の燥より》 09248: 燐火雷電》日景星漢に至りて》火に非ざる靡きなり》 09249: 一瓶の水〉 09250: 一炉の火》人の用に資する所の者なり。 09251: 火は噴けば則ち質を解す〉質は亡すれば〉則ち噴く所の火を失す〉 09252: Aは涌けば則ち質を結す》質は存すれば》則ち噴する所の火を継す》故に 09253: 天華は尽きざるのAを薪にす〉 09254: 地液は已まざるの昜を原にす》 09255: Aと昜とは同寿なり。彼此は給資す。華液は常住す。 09256: 瓶水炉火の。仰給する所無くして竭絶する者とは異なるなり。 09257: 大物の火を発す。小物と同じからざる有り。夫れ 09258: 大物なる者は体を攸遠に於て持す〉 09259: 小物なる者は物を前後に於て換す》 09260: 体を攸遠に於て持する者は〉A昜の力を抗す〉故に 09261: 発する者は収不断の中に於て発す〉 09262: 鬱は其の縫に由りて発す〉 09263: 物を前後に於て換する者は》収絶し発尽くす》故に 09264: 発する者は収不断の処に於て発す》 09265: 鬱発は体を食して尽くす》 09266: 之を水に於て言はば。昜醸の水を有す。 09267: 袞袞は尽きず。汲みて甕中に納む。 09268: 既に其の本を絶す。上鼎下木。一火竭す可し。 (竭す=つくす) 09269: 水なる者は 融物なり〉 09270: 氷雪なる者は凝物なり》 09271: 氷雪の※に漸くする。其の結の固からざればなり。 09272: 是を以て其の物有りて凝する。若し氷雪より固なれば。則ち 09273: 其の寒の氷雪より甚きや知る可し。