1.梅園は『玄語』の文に、必ず白点/黒点/白丸を書いたかどうかを
  チェックするスクリプト

白点は、》 黒点は、〉白丸は、。で表示されている。
たとえば、

#=======t1.pl=========
$line = 0;
$regular = "[》〉。]";
while (<>){
  chomp;
  $line++;
  print "$line : $_\n" if ($_ !~ /$regular/ && $_ ne '');
}
#================

【使い方】

#===========で、はさまれた部分を複写して、t1.pl としてperlのある
ディレクトリに保存する。スクリプト「玄語」も同じディレクトリに保存
する。(当然、解凍する)

DOS窓を開いて CD C:\perl などとしてperlに移り、

perl t1.pl gengo_kb.txt > t1.txt

とすれば、perlのある階層にt1.txtが、出力される。それをエディタなど
で見る。

【結果】

 3488 : 雖聖者有所不知也若夫
 5238 : 物則得神而活
 5254 : 方者所行之路也
 5269 : 愈由其方位
 5768 :  勢反而力※事殊而意同焉
 5776 :   勢反而力※事殊而意同焉
 5973 :   然是又大概之説非所尽天行
 5974 :   之微也]是以
 6224 : 均之則
 6704 : 天地者気物之成名
 6822 :   其文在運中
 6935 : 相得而為保奉護養
 8763 :  合天地言之則
 9339 :   明魄者一A月体
 9578 : 大能給小故
 9896 :   人其
12610 :  故達道者在自己而行
15718 :   如彼称棘鬣魚我称鯛[源順和名抄為出崔禹錫食鏡
15719 :            而禹錫之食鏡不伝今為和名]
15905 :  安永四年端午識

という結果がでる。16,000行あまりの『玄語』の中で、わずか、これだけに、
句読点がない。出現頻度は、1パーセント以下である。

【各行の検討】

>3488 : 雖聖者有所不知也若夫

 3591: G0085L-004[雖聖者有所不知也若夫] 
       (全集にあって杵築写本になし。但し、欄外 
                  上段にこのこの書き込みがある。)

ここは、『梅園全集』の誤植の訂正に用いた写本との相違を示した部分で
省略しても構わない文である。むろん「雖聖者有所不知也。若夫」として
書き入れても構わない。


>5238 : 物則得神而活

私の編集ミス。黒点があった。(訓読は黒点を付けているので、指がすべ
ったのだろう。)

 5369: G0115U-002  物則得神而活〉
 5370: G0115U-003  神則得物而立》

です。

>5254 : 方者所行之路也

 5385: G0115U-010  方者所行之路也

「。」があって然るべきだと思います。(梅園の書き損じか、写本製作者の転記ミス。)

>5269 : 愈由其方位

 5400:             愈由其方位

「。」があって然るべきだと思います。(梅園の書き損じか、写本製作者の転記ミス。)


>5768 :  勢反而力※事殊而意同焉

 5902:              勢反而力※事殊而意同焉]       (杵築写本)

写本を示していますので削除して構わない。

>5776 :   勢反而力※事殊而意同焉

 5910: G0122L-014    勢反而力※事殊而意同焉]   (梅園全集。傍線あり。
                          参照のこと。)

こちらは、『梅園全集』を示している。「。」があって然るべき。


>5973 :   然是又大概之説非所尽天行
>5974 :   之微也]是以

 6107: G0125U-018    [然是又大概之説非所尽天行
 6108: G0125L-001    之微也]是以  ([ ]内は全集にあって写本になし。)

内容的には、無くてもいい文。「。」を入れて残してもよい。

>6224 : 均之則

 6362: G0130U-014  均之則
 6363:             通乃天之動〉
 6364:             塞乃天之静〉
 6365:             動乃物之通》
 6366: G0130U-015  静乃物之塞》

ここは

 6362: (空行)
 6363: G0130U-014  均之則通乃天之動〉
 6364:                塞乃天之静〉
 6365:                動乃物之通》
 6366: G0130U-015     静乃物之塞》

とした方がよかった。私の編集ミス。他にも同様の例がいくつかある。

>6704 : 天地者気物之成名

 6857: G0138L-010  理析而反比傍斜》多不嫌寡》是以
 6858: G0138L-011  天地者気物之成名。
 6859:             成則性体入気物。気物以全。

「。」がある。私の指がすべっただけ。


>6822 :   其文在運中

 6975:               天者以日月護其根。
 6976: G0140U-014    其文在運中
 6977:               自月不L其象。L其行。

自と而を間違えていた。私の入力ミス。

 6976: (空行)    
 6977: G0140U-014  其文在運中而月不L其象。L其行。


>6935 : 相得而為保奉護養

 7089: G0141L-018  相得而為保奉護養

「。」で終わって然るべき文。


>8763 :  合天地言之則

次のようにすべきだった。私の編集ミス。

 8947: 
 8948: G0176L-012   合天地言之則天散之中火麗之〉
 8949: G0176L-013         地結之上水布之》


>9339 :   明魄者一A月体

 9523: G0185U-012    明魄者一A月体

「。」で終わって然るべき文。


>9578 : 大能給小故

 9765:             大能給小故
 9766: G0190U-005  小以応於大〉

『梅園全集』では、「大能給小故小〉以応於大〉」

である。「故」をぶら下がりにしたので、カウントされた。ここは、

 9765: (空行)
 9766: G0190U-005  大能給小故小〉以応於大〉

と編集した方が良かった。しかし、

大能給小〉故小以応於大〉
       以応於大〉

と書き改めたいところでもある。

>9896 :   人其

10083: G0194L-004    (空行)
10084:              人其孰無独者〉独者勝同者〉則小人也〉
10085: G0194L-005      孰無同者》同者勝独者》則君子也》

とすべきであった。私の編集ミス。

>12610 :  故達道者在自己而行

12803:             [故達道者在自己而行](この九字は全集にあって写本になし。

「。」で終わらせて、[ ]をはずせばよい。


>15718 :   如彼称棘鬣魚我称鯛[源順和名抄為出崔禹錫食鏡
>15719 :            而禹錫之食鏡不伝今為和名]

これは、なくてもいい文。あってもいいけど、たんなる文字上のたとえ話。
中国の名称が、今では和名になっているものがあるといっているだけ。

>15905 :  安永四年端午識

「。」を付けてもいい。例外として、付けなくてもいい。


【このスクリプトの出力結果から分かること】

梅園は、全部の行に白点/黒点/白丸を付けようとした。例外的に何もつい
ていないものは、たんなるケアレスミスなので、適当な点を付ければいい。
ケアレスミスは、編集途中で起きたものの方が多く、梅園自身のミスは、無
いに等しい。『玄語』全体の記述の厳密性が推測される。        

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